パタネモ産カカオの官能評価に関する学術論文が発表されました

フェアトレドカカオベネズエラ

中央ベネズエラ、パタネモ産カカオを分析したエレビナ・ペレス博士による最新の学術論文(2023年1月24日発表)をご紹介します。ペレス博士は、中央ベネズエラ大学の専任教員であり、Cacao Sharesのアドバイザーでもあります。

抜粋:

ベネズエラのカカオは、100%スペシャルティカカオ(ファイン・フレーバー)として国際的に認められています。実際に、最も有名なショコラティエたちがその官能特性を高く評価しており、製作に多く使用されています。ベネズエラ産のカカオはすべてファイン・フレーバーのカカオで、味も香りも深く、濃厚です。この優れた味と香りは、土壌や地形、気候や風土などの生育環境の複合的な要素によって造られています。しかし、ショコラティエの世界でカカオ生産地として認識されている地域は極少数です。パタネモ地域には、この地域固有の優れた官能特性を持つカカオがあります。本研究はベネズエラ・カラボボ州のパタネモにある2つの農園から採取されたカカオの果実から、特徴的な生体情報、色、交雑率、官能特性を評価することを目的としています。

パタネモ産カカオの生物学的、色彩的、官能特性は、自然交雑、調査した農園で栽培される原料の遺伝的起源、遺伝的に大きな変化がない中で発生した地域の気候条件の影響による自然淘汰に起因していると考えられます。また、パタネモ産カカオは、クリオロ・モデルノ種として分類されます。

平均交雑率から、パタネモ産カカオはフォラステロ種よりもクリオロ種に近いものであることが明らかになっています。今回の調査対象であるパタネモの2つの農園で栽培されたカカオは、優れた甘味と酸味を持ち、木、クエン酸、桃の香りが特徴的な味わいとなっています。

キーワード:カカオ、パタネモ、ベネズエラ

学術論文全文は以下よりご覧いただけます。

Morphology, Hybridization Percent, and Sensorial Notes of Fruits of Cacao from Two Plantations of Patanemo, Carabobo State, Venezuela